デザインの良し悪しは、主観的な基準で判断するものではありません。そこには論理的な判断基準が存在します。その基準とは…?
●「デザイン」は理詰めで判断
「デザイン」は感性のもの?
「デザイン」が理解できないセンスが無いから?
本当にそうでしょうか。
長年デザイナーとしてさまざまなクライアントと接する中、「デザイン」に苦手意識を持った担当者と数多く出会ってきました。
デザイナーは確かに特殊なスキルと経験を持っていますが、特別な人間ではありません。
そして「デザイン」は、特殊な人間に天から降りてくるような、感覚的なものでもありません。
「デザイン」は理詰めで説明できるのです。
「デザイン」はビジネスのコンセプトや戦略をビジュアルに落とし込み、お客様に伝える役割を持ったビジネスツールです。
ビジネスには目的があり、その目的を達成するためにある論理的な背景に、「デザイン」は裏付けされています。
論理的背景。
それは「ブランドコンセプト」と「シーズンディレクション」。
「ブランドコンセプト」は、ブランドを構成する要素が詰まった設計図。
そして「シーズンディレクション」は、そのシーズンのビジュアルをコントロールする指示書であり、シーズン戦略のベースになる情報です。
これらがデザインの論理的背景であり、デザインはそれらをビジュアルに落としこまれたものです。
つまり、これらの情報に沿ったデザインであるかないかが、判断の基準になります。
カッコいいか、カワイイか、好きか、嫌いか。
こういった主観的な観点ではなく、
・ターゲットニーズに刺さっているか?
・ターゲットの課題を解決しているか?
・ターゲットの価値観にあった表現ができているか?
・ブランドが持つステイタスにあったクオリティになっているか?
・素材は? 色は? これらの条件を満たしているか?
といった、論理的な観点で、「デザイン」を判断する思考をもてば、「デザイン」の苦手意識はいつの間にか消えてなくなるに違いありません。
●バイヤー視点ではなくターゲット視点で
直営以外のショップに商品を卸す場合、バイヤー視点で「デザイン」を判断してしまうことが多々あります。

バイヤーが「売れる!」と言ってくれるだろうか?
あそこの売り場で「売れる!」商品になっているだろうか?
そんな視点で「デザイン」を見てしまいがちです。
しかし「デザイン」を判断するときは、バイヤーが「売れる!」と思うかどうかではなく、エンドユーザーが「うれしい!」と思うかどうか、の方が何倍も重要です。
バイヤーが「売れる!」と言って発注が出ても、在庫を残して返品になることは少なくないからです。
その商品は、「誰を笑顔にするために作っているのか?」
その問いを忘れることなく、
・ターゲットニーズに刺さっているか?
・ターゲットの課題を解決しているか?
・ターゲットの価値観にあった表現ができているか?
・ブランドが持つステイタスにあったクオリティになっているか?
・素材は? 色は? これらの条件を満たしているか?
を意識して、ターゲット視点で「デザイン」を判断していってください。
●まとめ・「デザイン」は理詰めで判断
「デザイン」は感性のものではなく、論理的背景が必ずある。
それを説明することで、判断基準は明確になる。
・バイヤー視点ではなくターゲット視点で
最終的に笑顔にするのはターゲットであるお客様。
バイヤーの顔色を見てしまいがち。
「デザイン」の判断をするとき必ずターゲット視点で。
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