作者

Seiji Kori

日付

2015-02-03

カテゴリー

サスティナビリティ

タグ

ブランド

40億枚。この数字が何を意味するかご存知だろうか。日本全国に存在する繊維製品の在庫数である。これが意味することとは? そして今できることとは?



40億枚。
単純に言うと、長寿記録を塗り替えているご高齢の方から、2分前に生まれた赤ちゃんまで、日本に住むすべての人に30枚強の繊維製品を配ることができる数量。

これは概念の話なので、細かい数字は追求しないでいただきたい。
しかし、考えてみてほしい。

あなたは昨年1年間に服を何枚買っただろうか。

1年に30枚以上の服を買う人はそう多くはないはずだ。
それだけこの世の中に繊維製品が余っていて、それをゼロにすることが簡単でないことを物語っている。

大量に作らないと製造コストは下がらない。
でも実はそんな数量は必要ない。
必要ないものを作って表面上コストの帳尻を合わせ、想定どおり余った商品は新品でも廃棄する。
そんなしくみがいつしか当たり前になっていた。
低迷を続けるアパレル業界で、この課題が次第にクローズアップされ始めている。




価格競争。
この環境下で売上を維持、または拡大させるのは至難の技だ。
価格を上げるに足る価値を創造する方法を考えるしか道はない。

「価値向上」のために何ができるか。
素材や付属のクオリティを上げる?
よりトレンドに則したデザインやカラーを提供する?

僕はそうではないと思う。

まず、ブランドそのものの「価値向上」をめざすこと。それが今一番しなければならないことだと思う。

以前から多くの方々にお伝えしている通り、アパレル市場の中に多種多様なブランドがあって、それぞれのブランドがそれぞれの「個性」を強烈にアピールしている状態が、本来のアパレル市場の姿だと思っている。

しかしながら残念なことに、実際にはそうなっていないことは皆さんも良く理解されていることだろう。

市場の中で、なくてはならない存在になること。
これをめざすことが、ブランドの「価値向上」である。


市場の中でなくてはならない存在になるために必要なこと。
それは、他の追随を許さないブランドの「個性」や「強み」を明確にすること。
そしてそれをすべてのアウトプット、つまり「デザイン」に組み込むこと。
商品デザインだけでなく、ロゴデザイン ・ウェブデザインなど全ての「デザイン」にそれを組み込む。


そして『方程式』を作る。ブランド独自の『売れる方程式』。
これができれば、安定的な売上を作ることができる。
そして物質的にも業務効率的にも無駄がなくなり、結果「地球にやさしい」ビジネスになる。


どうか今一度、あなたのブランドに他の追随を許さない「個性」があるかどうか考えてみてほしい。
服は、市場にも、家のタンスにも、すでにあふれかえっているのだから。






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マテリカはあなたのブランドの「他の追随を許さない強み」を見つけ出し、パワフルなコンセプトづくりを支援いたします。

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